育児や介護と在宅勤務

ENERGY(エンジニア向け技術支援制度) | 株式会社サイバーエージェント
サイバーエージェントのこの新制度を読んでいて、いやこれは全然良いというか、へえーという感じなのだけど、ふと思ったことがあり。

在宅勤務が「育児や介護など私的な理由」に基づいて認められますという制度がひとつの柱ですよ、と。でも、そもそも在宅勤務って育児や介護をしながら働くためのものなんだっけ。仕事の効率が良い場所ってのが個人個人で違うから、家が働きやすい人は在宅勤務すればいいし、外が働きやすいんならノマドワーカーがごとく出先で働けばいいし、出勤するとスイッチが入るっていうなら今まで通り会社に行けばいい、みたいな、そういう選択肢なんじゃないけっていう。

それより、育児や介護と真正面で取り組んでる時、在宅だろうが何だろうが働けるのか?という気もする。時期にもよるだろうが。会社は人数がいればいるほど互助会みたいなものなんだから、がっつり休職できますみたいなほうが制度として望まれるんじゃないかしら。もしくは代行サービスみたいなのに補助金出しますよとか。

あと、育児や介護を「私的な理由」とあえて銘打つところに違和感があった。いや別に、さすがに「公的な理由」ではないけどね、いちいち私的なっていう必要あるんだろうかね。それに、どちらかというと「私的な理由」というよりもむしろ「社会的な理由」なんじゃないかしら。介護なんか望む望まないに関わらず、現役労働者の大多数に降りかかって来るであろう現実なんだし、なんかもっとふつうに介護と共存・両立していけるようにならないとしんどいんだろうなあと思っていて、そうした社会のありように対して、イチ私企業レベルの人事・労務の制度はどう向き合っていけばいいのかなあとか、なんかまあ、そんなことを思ったりモニョったりした。

我が社の場合は、そもそも勤務地を固定してないのでもともと在宅でも事務所でも好きなところで働いて構わないし、最終的に業務がフィニッシュしてればいいので勤務時間とかも相当融通を利かせられる。現在は育児のために時短勤務のスタッフもいる。しかし今までのところ、介護のために働き方やら雇われ方やらをどうこうしたいという相談が発生したことがないため、こと介護を抱えた社員に対する支援とかってなると、具体的には何も考えてないのだけども。とりあえずは現行の勤務形態で対応できるだろうとしつつも、それ専用の支援制度とかも必要になってくるのかなあっていう。

まあ、特にオチのない記事だけども、そんな感じです。

 

親の介護で自滅しない選択
太田 差惠子
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