ここから署名です

署名とは、よくメールの最後に名前とか所属とかが書かれていたりしますが、それのことです。そのままですが、シグネチャともいいます。

署名に工夫を凝らしたりしているものもよく見かけますね。特に、署名の上下につける飾り罫のようなものも、いろいろな種類があると思います。

–––––––––– とか
********** とか
★★★★★★ といった具合で。

この飾り罫が、いわば「ここから署名です」という合図にもなっているといえます。しかしこの合図には、標準とされるものがあったりします。

標準たる「ここから署名です」の合図とは、これです。

–– 

実際、こういうのを合図にしている人も結構いますね。しかし実はこれ、「––」ではなく「–– 」なのです。後ろに半角スペースがついているんですね。
ですから「––」と、半角スペースの無いものを合図にしているものは、標準に準じていないということになります。

実装に反映されてこその標準なわけですが、実際、いろいろなメーラーが、この「–– 」を見て、本文と署名を切り分ける挙動を実装しています。たとえば引用をする時に、署名を引用してしまわないようにするとか。

この「–– 」の扱いについては、RFC3676 (obsoletes RFC2646)に書いてあります。

4.3. Usenet Signature Convention

There is a long-standing convention in Usenet news which also commonly appears in Internet mail of using “–– ” as the separator line between the body and the signature of a message. When generating a Format=Flowed message containing a Usenet-style separator before the signature, the separator line is sent as-is.
This is a special case; an (optionally quoted or quoted and stuffed) line consisting of DASH DASH SP is neither fixed nor flowed.

Generating agents MUST NOT end a paragraph with such a signature line.

A receiving agent needs to test for a signature line both before the test for a quoted line (see Section 4.5) and also after logically counting and deleting quote marks and stuffing (see Section 4.4) from a quoted line.

と、Usenetからの慣習を踏まえという感じではありますが、まあそんな具合ですので、署名開始の合図を見かけた時に、後ろに半角スペースがついているかどうか、ちょこっと確認してみましょう。なんとなく「––」というのを使っているのか、それともちゃんとそれが標準だとわかっていて「–– 」としているのかがわかることでしょう。

もっとも、半角スペースがついてなかったからといって、「半角スペースが足りませんが何か?」とかツッコミ始めると、炎上の元になるかもしれませんので悪しからず。

※この記事は11年前に書いたものの再編です。

 

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